「お月さまには うさぎさんが住んでるのよ」
ママがわたしにおしえてくれたんだ
でも みんなはそれをしんじてくれない
「月にうさぎなんかいるわけねーよ!」
「でも…ママがそういったもん!」
「おまえのかあちゃん、ウソついてんだよ! ウソつきウソつき!」
なみだがでそうになったから はしっておうちにかえったけど
みんなのわらいごえが わたしをおいかけてきて
おへやにはいったときに わたしをつかまえた
わらいごえに かこまれながら
ベッドのうえで わんわんないた
「ママのウソつき! お月さまにうさぎさんはいないってみんながいってた!!」
しんぱいして みにきてくれたママ
こんなこといいたくないのに かってにくちがしゃべったの
「うさぎさんは ちゃんといるわよ。みんなは うさぎさんに会ったことがないから そう言ってるだけ」
「……ママはあったことがあるの?」
ママは なんにもいわずににっこりわらう
「魔法の言葉を教えてあげる」
「まほう?」
『シャララ ルラララ ルルルララ』
「寝る前に 毎日言ってごらんなさい。きっとうさぎさんが 満月の夜のお茶会に 招待してくれるわよ」
「でもこれは ママとルナちゃんの秘密よ?」
「うん! わかった! わたしとママのヒミツね?」
ゆびきりげんまん やくそくしたの
『シャララ ルラララ ルルルララ』
ねるまえに いう まほうのことば
あなたのところにも きっと
招待状が 届くはず
- end -
2013-11-23
ポロ様に頂いたイラストから、広がった妄想を絵本のように衝動のように文字にしたため、勝手に贈りつたものです。
絵本のように1枚1枚のページを想像しながら読んでいただけたら嬉しいです。
屑深星夜 2005.7.26完成