牧場のほぼ真ん中にあるアサカの家にたどり着いたぶたろうは、きょろきょろと辺りを見回し、アサカを探します。
「もうすぐお昼だから……家に戻ってくるはずなんだけどなぁ?」
 玄関先に立って、中の様子を確認しようかと悩んでいたら、後ろから来た大きな影が声をかけました。
「どうしたんだい? ぶたろう」
「アサカ!」
 振り向いたぶたろうは、人を安心させる微笑みを浮かべる人間の男、アサカに近づきます。
 アサカはそんなぶたろうの頭をなでながら、にこにことぶたろうの言葉をまちます。
「あのね、アサカがもらって嬉しいものってなに?」
「僕のもらって嬉しいもの……かい?」
「うん」
 腕を組んで少し考えたアサカは、肩をすくめてこう言います。
「う〜ん……僕は、心がこもっていれば何をもらっても嬉しいよ」
「何でも?」
「そう。たとえそれが物じゃなくて、言葉だって嬉しい」
 その答えに感心したぶたろうは、ポーっとアサカを見つめています。
「これで、答えになったかな?」
「……うんっ!」
 ぶたろうは、満面の笑みで、大きく頷きました。








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