いつか いつから そこにあるのか
たかい たかーい 塔の上から
いつも いつでも 決まったときに
カラン カラーンと 鐘の音響く
だれも だーれも 知らないけれど
みんな みーんな 知っている
時を 知らせる ベルの塔
頭〔こうべ〕を 垂れて 感謝せよ
ああ ありがたや ありがたや
感謝の気持ちを忘れるな
…カラーン…カラーン…
赤のような橙のような温かい色がポツポツと灯り、ほんわりとほど近い周囲を照らしはじめた暗がりの中。
土レンガで造られた家々の1つ。
ある部屋のベッドの上で、ひとりの少女が寝返りをうった。
「…うぅーん……」
『シーノ! 起きる時間よっ!』
「…んー…」
『シーノ!!』
「え!!」
ガバッと勢いよく起き上がった少女 ―― シーノは、部屋の外から呼ぶ声に目を開けてはいたが、まだ頭は動いていないようで。
『シーノっ!!?』
もう1度呼ばれたところでハッとする。
起きる時間過ぎたっ!?
「は、ははは…はい!! 起きた!! 起きました!!!」
慌ててベッドから降り、机に乗っていた丸い石に触れるとふんわりと部屋が明るくなった。
そこは、家と同じ土レンガのベッドに石の机。クローゼットのような棚があるだけのシンプルな造りで、空気入れ替えのためだけにある窓の外には、丸い石が放つのと同じ明りが照らす薄暗い街並みが広がっていた。
シーノは、机の上に置いてある鏡を見ながら寝ている間にボサボサになった黄色の髪を整える。
『シーノ! “ベルの塔”への感謝を忘れちゃダメよ』
「はぁーい」
それを左右2つに結び終え、母親の声に元気よく返事をした彼女は、
「今日もありがとうございます」
と、窓の外に向かってペコリとお辞儀をした。
再び顔を上げた視線の先には、窓の外 ―― 丸い明りが縦に連なっている“塔”があった。
ここは、アンドラ。
上下左右を土壁に囲まれた国である。
闇に支配されたこの場所で人々が暮らせるのは、この国の特産でもある、人が触ると光を発する石 ―― リトア鉱石と、遥か昔から鐘の音を響かせて続けている“ベルの塔”のおかげであった。
人が縦に100人重なっても手が届かないくらい高い天井を突き抜ける塔は、毎日毎日決まった時間に鐘を鳴らしている。
高すぎもせず、低すぎもせず。
金属のような強さを持ち、陶器のような温かさも持つそれは耳に心地よく。
中には目を閉じてその音に聞き入る者もいるほど。
起床、朝食、仕事・学校のはじまり、昼食から……就寝まで。
人々はその鐘の音に合わせて、毎日決まった生活を送っている。
アンドラに暮らす人間にとって、鐘の音はなくてはならない生活の指標となっているのだ。
塔を見つめ続ける緑の瞳に、リトア鉱石のオレンジ色が映って揺れている。
「……ベルの塔って一体どうなってるんだろ?」
その呟きを聞く者は部屋の中にはおらず。
『シーノ! 朝食の鐘が鳴るまでに学校へ行く準備をなさいよ!』
「はぁい!」
母の大きな声に促されて、少女は学校へ行くための準備をはじめたのだった。
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昼食の時を知らせる鐘の音が響いて…少し。
彫刻や焼き物が飾られている学校の中庭で、3人の少女が弁当を囲んで座っていた。
「…ね、気にならない? アーシュ、インナ」
「えぇ〜?」
インナと呼ばれた方の青い髪の少女は、湯気の立つコップを持ったままゆったりと首を傾げ、髪と同じ青い瞳をシーノに向ける。
彼女の左隣 ―― シーノの右隣に腰を下ろしているおかっぱ頭のアーシュは、ふぅっとため息を吐く。
「別に? シーノこそ、どこがそんなに気になるのよ?」
「え…」
ジロリと金色の目に睨まれて一瞬言葉を詰まらせたシーノだったが、グッと腹に力を入れて口を開く。
「だって、あの塔っていつからあるのかとか、外のリトア鉱石はどうやってつけたのかとか、中身はどうなってるのかとか…鐘はどこにあるのかとか、誰が鐘を鳴らしてるのかとか…気にならない?」
自分の中にあった疑問を一気に並べ立てたが、聞いていた方は肩を竦めてたった一言。
「全っ然!」
「えぇー!?」
非難の声を上げても、アーシュは呆れ顔のまま食べ終えた弁当箱を片付けはじめてしまう。
お茶を飲みながらその様子を見ていたインナは、コップを土レンガの地面の上に置くとシーノに語りかける。
「ねぇ、シーノ。歴史の授業で習ったよねぇ? ベルの塔は大昔からそこにあるのよぉ?」
「うん、知ってる」
「ベルの塔があったからぁ、わたしたちはここで暮らすようになってねぇ?」
「…わかってるよ?」
諭すような口調に、納得は出来ていないが頷くシーノ。
アーシュはそれを見て、一層深く息を吐く。
「なら、それでいいじゃない」
「けど……」
…カラーン…カラーン…
それでも気になって堪らないシーノの言葉を遮ったのは、鐘の音色だった。
「ほら、時間だ」
「午後の授業はじまるよぉ?」
「……うん」
弁当箱を持って立ち上がった2人に促され、少女はのろのろと腰を上げる。
そして3人並んで校舎の影に見えるベルの塔に向かってペコリ。
「「「ありがとうございます」」」
時を知らせてくれた感謝の意を伝えたのだった。
…カラーン…カラーン…
「「「今日もありがとうございます」」」
石を削って造られたテーブルを囲むシーノとその父母は、窓の外に見えるベルの塔に頭を下げた。
その後、椅子に腰を下ろすと手を合わせ、
「では…いただきます」
「「いただきます」」
父の音頭で、今度は食べ物への感謝の言葉を口にした。
今日の夕食は根菜のシチューとパン。
器から立ち上る温かな湯気を見つめながら千切ったパンをモソモソと口に入れていたシーノは、ふと視線を上げる。
「…ねぇ、パパ」
「何だい?」
「ベルの塔の中ってどうなってるか、知ってる?」
娘の疑問に持っていたスプーンを置いた父は、彼女と同じ緑色の瞳を細める。
「知らないな」
「パパは…知りたいって思わない?」
「思わないぞ?」
欲しい答えが貰えなかったシーノは少し表情を曇らせたが、今度は母の方へ顔を向ける。
「ママは?」
「…ママも知らないし、知りたいと思ったことはないわね」
母の答えもまた、彼女が求めるものではなかった。
唇を突き出して持っていたパンを皿に放った娘に、父が声をかける。
「シーノ。ベルの塔には誰も入ってはいけないんだぞ」
「そんなの知ってるよ」
「それなら、中のことを知っている人間がいたらおかしいと思わないかい?」
「……けど…っ」
父親の言うことは確かだ。
けれども気になるものは気になる、と顔を上げたシーノに、父の言葉が続けて飛んでくる。
「我々がこうしてこの国で暮らしていられるのは、ベルの塔があるからなんだ。塔に粗相があってはいけないからね。調べようと思ってはいけないのだよ」
「シーノ。わたしたちはベルの塔への感謝を忘れずにいればいいのよ」
「そうだ。それで全てが安泰なんだ」
人間がアンドラで生きていけるのは、ベルの塔のおかげ。
塔の機嫌を損ねては暮らしていけなくなる。
だから、詳しいことは何も聞かず、ただただ鐘の音を聞け。
そして音色に感謝すればいい。
それは…小さなころから、歌と共に言い聞かせられてきたこと。
父も母も友だちも。
……少し前までの自分も。
これが全てだと思って暮らしてきた。
それゆえに疑問にすら思って来なかった。
「わかったかい?」
「……はーい」
これ以上会話を続けても、自分の気持ちは理解してもらえないと思ったシーノは渋々頷き、再びパンを手にとってモソモソと食べはじめたのだった。
「でも…最初からあったって言うあの塔はどうやって作ったの? 誰がこのアンドラを作ったの?」
寝間着に着替えたシーノが見つめるのは、闇に浮かぶベルの塔の明りだ。
彼女の中に生まれた疑問は消える気配すら見せず、更に大きく広がって行くばかり。
室内を照らすリトア鉱石の柔らかな色に光を帯びた緑の瞳は、瞬きもしない。
「それを知りたいって思うのはいけないことなの?」
…カラーン…カラーン…
「この鐘を鳴らしてるのは…誰…?」
就寝の鐘が鳴り、窓の外のリトア鉱石の明りが1つずつ消えていく。
また、ベルの塔を彩る明りも……少しずつ、少しずつ、数を減らしていく。
シーノはその様子をただただジッと見つめ続けるだけ。
その口は、ついに…感謝の言葉を発することはなかった。
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シーノが目を覚ましたのは、未だ闇に包まれた時間であった。
就寝の鐘から随分と遅れて眠ったにもかかわらず、彼女自身が自然と覚醒したのだ。
身体の感覚からすると、とっくに起床の鐘が鳴っていてもおかしくない。
けれども、窓の外の風景はリトア鉱石の明りがほとんど消えた暗闇の中。
自分がおかしいのだろうか、とモソモソとベッドから起き上がって着替えたシーノは部屋を出る。
「ママ? まだ起床の鐘、鳴ってないの?」
『…シーノ!? 起きてはだめよ。眠っていなさい!』
両親の部屋から聞こえてきた声は悲鳴に似ており、震えも混じっている。
どうしてそんな声で起きるなと言われるのかわからなかったシーノは首を傾げる。
「…どうしたの? ママ」
しかし、しばらく経っても母の声は返ってこず。
変わりに聞こえてきたのは、消え入りそうなほど小さい父の声だった。
『……鐘が…鳴っていないんだよ』
「え…?」
鐘が…鳴ってない?
シーノが生まれてまだ十数年。
その短い人生の中で鐘が鳴らないことはなかった。
だからその事実に驚いてはいたのだが、彼女の興味は父と母がなぜ起きないのかということの方に強く反応する。
「で、でも、パパとママも起きてるんでしょ?」
現に自分と会話しているのだ。
起きていないはずがない。
それなのに、どうして起きてはだめといわれるのか。
『…鐘が鳴るまでは…眠っていなくてはいけないんだ…』
「どうして? ホントはもうとっくに起きる時間なんでしょ?」
『ベルの塔がお怒りなのよぉっ!!』
彼女の疑問の声に応えたのは、母の恐れを含む叫びだった。
『怒りが静まってまた鐘が鳴るまで、わたしたちは眠っていなきゃダメなのっ!!!!』
『お、落ち着きなさい……いいか、シーノ。お前もベッドでジッとしているんだよ…』
そう指示する父親の声は、シーノの耳には届いていなかった。
怒り…?
ベルの塔が、怒ってる…の?
―― ああ ありがたや ありがたや
―― 感謝の気持ちを忘れるな
もしかして、あたしが感謝しなかったからっ!?
昨夜、自分が謝意を示さなかったことを思い出したシーノは、バッと玄関ドアがある方へと身体を向ける。
行かなきゃ!!
「あたし、行って来る!!」
『シーノッ!?』
『ど、どこへ行くんだ…?』
「ベルの塔に決まってるでしょ!」
『やめろ!』
『やめなさぁい!!』
走り出したシーノの背を追いかけた制止の声も、その足を止めるには至らず。
バタンと家の扉が閉まるのすら聞かないうちに、僅かな明かりしかない街中を塔に向かって一直線に駆けて行ったのだった。
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闇にぼんやりと浮かんで見えるベルの塔は、高く高く聳え立ち。
首が痛くなるほど上を見上げても、頂上は天井に吸い込まれるように消えているだけで何も見えない。
その大きさに圧倒されながら、シーノは立ち入り禁止になっているレンガ作りの壁を乗り越えて敷地内に足を踏み入れる。
1歩1歩近づくうちに、今まで同じような土レンガで造られていたと思っていた塔が別の材質で出来ていることがわかってくる。
アンドラの家々と同じ土の色だが、ツルッとした表面。
それに所々埋められたリトア鉱石に良く似た石……のようなもの。
初めて見るそれらに目を奪われながらも、少女はぽっかりと口を開けている暗闇の中へと足を踏み入れる。
と、ふわりと明りが点く。
突然のことに驚いたシーノだったが、キョロキョロと周囲を見回して気がついた。
一定間隔で壁に、外にあったものと同じ石が埋め込まれているのだ。
それはリトア鉱石と同じような温かい橙色の光を放っている。
その明かりの中で見れば、土よりも石に近い壁面には幾重にも線が引かれており、そこもほんのり赤色に光っている。
トクン…トクン…
音が聞こえるわけではないが、自分の心臓が揺れるリズムと似たような感覚で脈打つ赤い模様。
少し不気味に思えたが、それでもシーノは足を止めなかった。
あたしのせいで鐘が鳴らなくなったなら、あたしがなんとかしないと!!
強い思いと、塔のことがわかるかもしれないという好奇心が彼女を前に進ませたのだ。
軽快な足音を響かせながら、遥か遠く…見えない先まで続く螺旋階段を駆け上がる。
彼女が進めばその分明りが灯り、少しずつ少しずつ塔が明るくなっていく。
シーノには見えてはいなかったが外側でも同じことが起こっており、段々と朝を迎えた塔の姿に近づいていた。
どのくらい登ったのか。
どれくらいの時間走り……いや、歩き続けたのか。
それはわからなかったが、足が棒のようになって重くて重くてたまらず。
ついに歩みが止まりそうになったとき…。
カラァ―――ンッ!! カラァァ―――ンッ!!!
耳を塞ぎたくなるほど大きな鐘の音が響いた。
とたんに視界全体が今まで見たことがないほどの強い光に包まれる。
リトア鉱石とは違う、その白い輝きに思わず目を閉じたシーノの肌をジリジリと何かが温めていく。
炎に手をかざしたときのような熱さ。
それが何なのか知りたくて、少女はギュッと合わせた瞼を少しずつ緩めていく。
小さな2つの瞳に映った風景は……。
インナの髪そっくりの青色が天上に広がり。
その中央で光を放つ丸いものは…明るすぎて直視できないけれども、アーシュの瞳のよう。
周りには父親の ―― 自分の瞳と同じ色の何かが一面に敷き詰められており、アンドラに満ちていた闇色はどこにも見当たらなかった。
「こ…ここ、は…?」
「ようこそ。新しい“ベル”」
突然背後から聞こえた低い声に振り向けば、ないと思っていた闇と同じ色の髪をした男性が立っていた。
「……あたしの名前はシーノよ」
“ベル”が自分を指す言葉だとわかったシーノだったが、そう呼ばれるのは嫌で白い手をギュッと握って名を告げた。
男はそれにニコリと微笑むと、少女に向かって右手を差し出す。
「シーノ…か。僕はクローシュ。君の前の“ベル”だよ。よろしく」
「よろ…しく」
自分よりも若干黒っぽいクローシュの手を握ったシーノは、頭1個半ほど違う彼の橙色の瞳を見上げる。
「ねぇ…“ベル”ってなに?」
クローシュは握っていた手をそっと離すと、肩を竦める。
「それはね、君は塔に気に入られてしまったってこと。いや……アンドラが無事に存在するために塔に呼ばれた、と言った方が正しいのかもね」
「なに…それ」
彼の言っていることの意味が全くわからなかったシーノは眉間に皺を寄せる。
その視線を真正面から受け止めて、クローシュは問う。
「塔が気になってたまらなかっただろう?」
「…うん」
「塔のことが知りたくてたまらなかっただろう?」
「うん」
素直に頷く少女に目を細めた彼は、
「そういう人間は、アンドラから抹消されないといけないんだよ」
と、優しい顔に似合わない衝撃的な言葉を吐いた。
「……え?」
「人々はアンドラで暮らさなくてはいけないからね」
リトア鉱石が放つ光のような瞳がスッと逸れて、周囲の緑に向けられる。
シーノは驚きに何も言えなくなったが、視線だけはそれを追って、アンドラにない光に満ちた美しい風景が映り込む。
「大昔。僕たちの祖先がアンドラで暮らすようになる前。人間はここ、“地上”で生活していたんだ。けれど、ある時地上は命ある者が暮らせなくなるような危険な状態に陥った」
これほど綺麗な場所なのに、何者も暮らせなくなる。
それがどんな状況だったのかは想像することができなかった。
けれど、ベルの塔から聞こえる鐘の音のように響きの良い低い声は、その話が真実なのだとシーノに信じさせた。
「人々は、生き延びるために大地を貫く塔を造り、地中 ―― アンドラに移住したんだ」
ベルの塔があったから、アンドラが出来た。
歴史の授業で習ったことと同じだったが、その理由は一切語られていなかったこと。
知りたかったことが知れて嬉しい気持ちと、これ以上聞いてはいけないという不安な気持ちがない交ぜになったシーノは、自身の耳元に指先を伸ばすが完全に覆うことはできない。
その間にもクローシュの話は進んでいく。
「彼らはね? 子孫たちが地上に興味を持たないように一切を秘密にして暮らしたんだよ。そして教え込んだんだ。『アンドラで暮らすことが1番』『アンドラにいれば安全だ』と…」
そこで苦笑した男は、チラリと少女を見やる。
「長い長い時を経た今、地上には危険なんてないのにね」
言葉と共に、視界いっぱいに広がっていた青色と緑色がベルの塔と同じ壁色で覆われる。
赤い筋が幾重にも張り巡らされた天井には……内側に人が何十人と入れそうなほど大きな大きな鐘がぶら下がっていた。
「ベルの塔は生きているんだよ。そして…ずっと昔の『アンドラの外に人を出してはいけない』という命令を守っている。地上は今も危険なままだと信じて………おかげで“僕たち”も外には出られない。地上の風景は見られても…ね」
スゥ…ッと色を無くした壁の向こうには、再び美しい風景が広がっていく。
「君は、アンドラが平穏であるために…ここに呼び寄せられたんだ」
溢れんばかりの光を浴びれば浴びるほど。
慣れ親しんだアンドラの……リトア鉱石が照らす薄暗い町並みが、目の奥にちらつく。
彼女の疑問は晴れ、好奇心は満たされた。
それは…嬉しかった。
けれど。
疑問を持ったからこそ、好奇心が勝ったからこそ。
その結果に…胸が締め付けられるように痛む。
身体の中で暴れる相反する想いに耐えられなくなったシーノは、その緑色の瞳から小さな雫をポロリと零した。
カラァ―――ンッ!! カラァァ―――ンッ!!!
「塔も君を歓迎してるよ? 新しい“ベル”」
大きく響くその音色は……美しくてどこか物悲しい。
また、すぐそこにあるのに決して手の届かない地上の風景も……美しいのにどこか……。
鐘の音は、“ベル”の涙が止まるまで鳴り止むことはなかったという。
- end -
2013-11-23
『ポケクリ』のここ「起承転結」サークルのお題。
『鐘の音』から考えた作品です。
…ハッピーエンドにしたかったのになー(笑)
アンドラの設定を書きながら作っていったら、こんな終わりになっちゃいました。
地上に出られるようにしてもよかったんだけどね。
でも、それはそれで終わりがしまらないかななーんて思いまして。
こちら、ファンタジーとはいえ、遠い遠い未来の物語…なイメージです。
あ。一応、クローシュの前の“ベル”も同じ空間にいる設定です。
出したらめんどくさくなりそうだったので、“僕たち”で匂わせただけになりました。
クローシュ、シーナはそれぞれ「鐘」のフランス語とポルトガル語です〜。
もっと短く書きたかったのですが…ファンタジーは状況説明に枚数を使いますね(苦笑)
でも、書けて満足しておりますっ。
屑深星夜 2011.12.4完成