「だぁれ?」
おそらとおんなじ色の きらきらおめめが
じっと ボクをみてた
みたことない おんなのこ
ボクとおんなじ
でも 村にすんでるみんなとはちがう
にんげんの おんなのこ
「ここ どぉこ?」
にこにこわらったかおをみたら
ボクのほっぺ かってにあつくなったんだ
『人間にこの村のことを知られてはだめよ?』
きゅうに かあさんのかおがうかんで
むねに いしがつまったみたいになる
ボクのいる村は
にんげんが“おばけ”ってよぶ
ボクらがすむとこ
まじょに きゅうけつき ミイラおとこ
ゾンビ スケルトン ゴースト
にんぎょに ぎょじん
そして おおかみおとこ
ボクがおおかみおとこだってしったら
このこ どうおもうかな?
やっぱり ボクらをやっつけにくるのかな?
「ないちゃ めっ!」
ぎゅっとボクのふく もって
ぷぅって おこったかおするんだ
それみたら
むねにつまったいし どこかにいっちゃった
ね かあさん
村のことはおしえない
だから いいよね?
ボク このこに みせたいんだ
「ね これ ないしょだよ?」
「ないしょ?」
「うん ないしょ」
くるん
きれいに いっかい ちゅうがえり
ぱっと きれいにちゃくちして
いちばんはじめにみえたのは
おひさまみたいな あのこのえがお
ほら しっかりつかまってて
ボクが おうちにつれていってあげるから
- end -
2013-11-23
同じく、過去、キリ番リクエストで「絵本の様なおばけの世界をテーマにした小説」を元に書いたものです。
絵本のように1枚1枚のページを想像しながら書きました。
絵を想像しながら読んでいただけたら…と思います。
屑深星夜 2005.8.13完成