「やっぱり、言葉の意味を聞きたいなら、ひつじいのところかな？」 　ぶたろうは、そう言うと、ブタ小屋のならびにあるヒツジ小屋へ歩いて行きました。 　ヒツジ小屋へやってきたぶたろうは、他のヒツジたちが起きて朝ご飯を食べているのにもかかわらず、まだ隅の方で丸くなって眠っているヒツジに近寄りました。 「ひつじい、ひつじい。起きてよ。聞きたいことがあるんだ」 「ん〜…？　なんじゃ、うるさいのぉ」 ぶたろうが体を揺すると、眠そうに目を開けますが…また、閉じてしまいました。ぶたろうはというと… 「……にわとし呼んでこようかな〜……」 そう、ひつじいの耳元で、ぼそりと呟きました。それにびくりと反応したひつじいは、重そうな首を持ち上げます。 「ちゃんと起きるから、それだけは勘弁してくれ。年寄りには結構きつくてのぉ……」 　のそりと起き上がるひつじいを見ながら、ぶたろうが話しかけます。 「ねぇねぇ、ひつじい。『リサーチ』の意味、知ってる？」 「『リサーチ』の意味じゃと？　ちょっと待っておれ。今、調べてやるからの」 　ひつじいはそう言うと、近くに置いてあった本をペラペラとめくりはじめました。 「おぉ、あったあった」 彼は、ぶたろうを見ながら、本の内容を読み上げます。 「この、現代国語例解辞典　第二版　<二色刷>（一九九七・小学館）によるとな、 　　（英　research）研究。調査。 …だそうじゃ」 「へぇ〜」 　頷いていたぶたろうは、再び聞きます。 「それじゃあ、『もらって嬉しいもの、リサーチせよ』っていうのは、『もらって嬉しいもの、調査せよ』ってこと？」 「まぁ、そうじゃろうな。また、ショウヤからか？　お前さんも苦労するのぉ」 「いつものことだから、慣れちゃった」 　苦笑しているひつじいに、にっこりと笑ってそういうぶたろうは、 「ひつじい、ありがと。これで何をしたらいいかわかったよ」 ぺこりとお辞儀をして、ヒツジ小屋を後にするのでした。 　さぁ、誰のところに行ってみます？ 　→　うさみ 　→　うしお 　→　すずよ 　参考　『明解！キャラクター紹介☆』