天の幸せ 2

天の幸せ 2


 ……ん? なに……これ。冷たい……けど、気持ちがいい……?

 頬や唇に感じる感覚が心地よくて、おれはその冷たい何かに身体をすり寄せた。
 瞼の向こうが明るいから、きっと夜が明けたんだろう。でも、眠りとこの気持ちよさにもっともっと身を任せていたくて、おれは目を開けられなかった。
「…んあ…ん…っ」
 つんつん、とつつく何かに促されて口を開けると…中にぬるりとしたものが入ってくる。少し冷たいそれが動くたびに、身体の中心からだんだんと熱が広がっていく。
 くちゅくちゅと耳に届く水音も肌を粟立たせ、じっとしていられなかったおれは、身をすり寄せていたものに手を伸ばした。と、それは一瞬ビクリとして、同時に口の中が空っぽになった。
「やぁっ……」
 それが、なんでか寂しくて。もっともっと気持ちよくして欲しくて。おれは、縋りついていたものに唇を突き出した。
「んんっ」
 噛みつかれるみたいに欲しかったものを与えられ、おれはまたその快感の波に身をまかせようとした。

……が、冷たい何かがおれのわき腹を撫でた。

 瞬間的に目を開けたおれの視界は……金髪の“天使”、テントのドアップで埋まっていた。
「んうっ!! う――!!! うぅ――――!!!!」
 いつの間にかテントの首に回していたらしい手で白スーツの背中を引っ張っても、ガッチリとおれの腰を捕えた腕は離れなくて。うっすらと開いた黒っぽい目を睨みつけても知らん顔のこいつは、おれの口腔内をむさぼりながら、もう片方の手を上へ上へと伸ばしてきやがる。
「んんう――っ!!! んううっ!!!」
 身を捩りながらなんとかその手から逃れようとするけれど、元々たくましくもないおれの力じゃどうにも太刀打ちできず。
 かくなる上は、口の中で今も動き回るこの舌を噛み切ってやるしかない! …と、顎に力を入れたそのとき、目標物はするりと抜けだして、濡れたおれの唇をペロリと舐めていったんだ。
「…お、おま…っ……かっ…勝手に何してんだよ!!」
「お前は俺のものだろ? ナニするのも俺の自由なはずだぜ」
 凶悪なの笑顔でそう言いきったテントは、未だおれのパジャマの下を探っていた指先で胸の先で尖っていた小さな突起に触れる。
「…ぁっ…」
 ビリリと走った刺激に思わず身を縮めると、耳元に生温かい吐息が触れる。
「それに……お前がねだったんじゃねぇか? 幸」
 背中を走ったそれは、快感だったのか。それとも恐怖だったのか。

「し、知るかあぁぁぁぁ―――――――――っ!!!!」

 どちらにしても、それはおれにテントの急所を蹴り飛ばすという行動を起こさせた。おかげでようやく解放されたので、声もなく痛みに耐える男を無視したまま部屋を出て行った。
 ふんっ!! 自業自得だ!!!


 テントと出会ってから2週間。おれの病気は少しずつだけど回復してきている。変な咳も出なくなったし、身体のだるさもどこかに消えたおかげで、昨日からやっと学校に行けるようになったのが何より嬉しい。
 医者に言わせると『奇跡』なんだそうだ。ま、その言葉は……きっと間違ってない。自分以外の誰にも姿の見えない“守護天使”のおかげなんだから。

 おれは、生きたかった。だから“約束”したんだ。
 あいつのものになるから、助けてくれって。

 でも…実は、おれ。未だに“処女”(って、この言葉が適当かどうかわからないけど…)だったりするんだよね。
 え? 何でかって? それは……今朝みたいに、おれが拒み続けてるからだ。


 キスは毎日というほどしている。って、大体あっちが勝手にしてくるんだけど。寝込みを襲われるのも、実は今朝だけじゃないし…。
 触れるだけのものから、深いところを探り合うようなものまで。たった2週間だけど、てんで素人だったおれのキスもかなりレベルUPしたんじゃないかと思うよ。
 ……キスされるのは、不思議なほど嫌じゃない。最初っからそうだったけど、むしろ気持ちが良すぎてびっくりするくらいだ。
 少しおれより低い体温に、男のくせにかさつきなんか感じさせない柔らかい唇。淫らな動きでおれの舌を絡めて吸って、口の中を撫でていく……。
 こうやって思い出すだけで身体の芯が熱くなるくらいだ。
 今朝も……正直ヤバかった。

 でも、だ!
 前にも言った通り、おれは女の子が好きなノーマルの男だ。テントに会って以来ご無沙汰ではあるけど、今もおれの部屋のベッドの下には秘蔵のエロ本が眠ってる。
 不幸体質のせいか、女の子と付き合うような機会は今までなかったけど……男のロマンってあるだろ! あの柔らかくていい匂いのするフワフワの身体に触ってみたいって純粋に憧れる、ごくごく普通の男子高校生なんだ!!!
 男なんか好きになったこともなければ、性的対象にになったことすらない。
 なのに……ここのところのおれはおかしい。
 寝ても覚めても、あのキスを思い出す。
 もっと…もっとして欲しい、って思ってる。
 それが、怖くてたまらない。
 キスだけだから…まだ、踏み止まっていられる。けど、あの冷たい指が、朝みたいにおれの身体に触れたら……。
 絶対、キスより気持ちがいいってことが、何でか知らないけどわかってるから。それを許してしまったら、自分がどうなるかわからなくて……怖いんだ。


「幸平? 次、体育だよ。着替えないと……」
「うひゃっ」
 ポンと肩を叩く指が首筋を掠めて、思わず口から声が飛び出した。
 ゾクリと震えた身体を抱きしめながら、耳に届いた自分のものとは思えない声に頬が熱くなる。しばらく、そんなおれを驚いたように見つめていた円は、体操服を抱えたままうんうんと頷く。
「……幸平ってすごいビンカンなんだね。知らなかったな〜」
「おれだって知らないよ。そんなこと言われるのはじめてだよ」
 まだまだ赤みの取れない顔をこれ以上見られたくなくて、おれはぶっきらぼうにそう言うと、円に背を向けて椅子から立ち上がった。
「ふーん……じゃあ、ここは?」
 追いかけてきた声と一緒に、ふうーっと耳元に息を吹きかけられる。

―― ……お前がねだったんじゃないか? 幸。

 耳の奥に甦る低い声。そこで感じた吐息の温度。
 ゾクゾクとした快感が一瞬にして背筋を駆け上った。
「ひぁ…っ」
 同時に吐いて出た、自分でも恥かしくなるような甘い声。膝はガクリと崩れ落ち、図らずもまた椅子に腰を下ろすことになってしまった。

 な……な、な、な、なんだ今の!!! 何であいつのこと思い出したんだ!?
 そ、それに……な、何で、こんな状態になってんだよ!!!

 きっと、火が出そうなほど赤くなってるだろう顔を隠すためにも、おれは上半身丸めて下を向いた。円の他にクラスメイトがいなくなってたのは、唯一の救いだったかもしれない。不幸体質のはずなのに……よ、よかった。
「うわ〜!! か〜わいい〜〜!!!!」
 おれの下半身が一体どんな状態になってるのか、気づいてない証拠かもしれない。円は、まるで女のように興奮した声を出すと、ツンツンとおれの背中をつつきだした。
 冗談じゃない! これ以上触られたら!!
「や、やめろ円!! 体育に遅れるだろ!?」
 おれは急いで立ち上がると、円の方は向かずに教室内の自分のロッカーへ駆け寄る。そして、そこから体操服を引っ張り出すと、熱を持ちはじめた下半身が隠れるように少し雑に抱えた。
「はぁーい」
 ちょっと残念そうに、でも大人しくそう返事した円はクルリと入口の方を向いて歩きだす。
 ……どうやら気づかれずにすんだみたいだ。
 助かった…と胸を撫でおろしながら、おれは静かに円の後ろについていった。

 もちろん……更衣室に入る前にトイレに駆け込んだのは言うまでもない。


 ヤバい…ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい、これは本格的にヤバい!!! 耳元に感じた息と、声を思い出すだけであんな風になるなんて……。
 おれは、普通の男子高校生のはずだ!
 いくらお年頃だからって言ったって、相手は“天使”とはいえ…男だぞ!? それなのにたった2週間で…それもキスだけしかしてない相手にこんな風になるなんて!!
 おおおお、お、お…落ちつけ。
 た、多分、今まで誰とも経験してないからだ。女の子が好きって言っても、不幸体質もあって、今までの人生で女の子とはお近づきになれなかった。唯一そばにいたのは幼馴染の藍美だけど、あいつは口うるさい姉みたいなもので元から対象外だし。
 だ、だから、はじめて経験した快感に身体が引きずられてるだけなんだ。

 きっと、離れてれば大丈夫だ。
 何も知らなかったころのおれに戻れるはず!!


「幸〜!」
「触るなっ!」
 学校から帰ったおれに真正面から抱きついてこようとしたテントの顔面に鞄をぶつけてやる。ドサッと音を立てながら床に落ちた荷物はそのままに、おれは痛そうに顔を押さえるテントを睨みつける。
「おれに近寄るなっ」
 本気なのが伝わったのかもしれない。ほんのちょっとだったけど、目を見開いたのがわかった。
 でも、それは一瞬だけで。いつものように軽そうな笑みを浮かべた男は、肩を竦めてみせる。
「…んだよ、それ。俺のものになるって“約束”だろうが」

 バシッ!

 言いながら近づいておれに向かって手を伸ばして来たから、思いっきり叩いてやった。
「それでも何でもだ!! これ以上お前の好きにさせてたらおれがおれじゃなくなるだろ! いいな! いいって言うまで近づくなよ!!!」
 両親がまだ帰ってなくてよかった。そうじゃなきゃ1人で大声出してるおれは変人だ。
 そんなことを頭の隅で考えながら、声を荒げたせいで上がる息を整えていると。
 ただ、真っ直ぐ。いつも浮かべてる笑顔もない。だからと言って怒ってるわけでもない。なんの表情もないテントが、青黒い瞳でこっちを見ていた。
「……また倒れるぞ?」
 その目の中に映る自分はあまりに情けない顔をしていていて。
「大丈夫だよ!」
テントの表情も、その自分の姿も見ていたくなかったおれは、そう言って部屋に閉じこもった。


 その日から、テントは何も言わずにおれについて回るだけで、近づいてこなかった。
 居心地は悪かったけど、視界から白いものをシャットアウトさえすればその存在を忘れられそうで。4日、5日と経つうちに、しばらくは夢に現れたあいつの唇の感触も……消えてなくなった。

 信じられないことが起こったのはその次の日だ。

 止まっていたはずの咳が再び出はじめ、身体中が重くなった。その日は何とか学校に行けたけど、7日目の今日。少しでも気を抜くと倒れそうな身体に無理矢理制服を着せ、なんとか仕事に向かう両親を送り出したおれはダイニングテーブルに突っ伏したまま動けなくなっていた。

 1週間だ。たった……たった、それだけの間にこんな風になるなんて!

「……だから言ったろ? せっかくよくなってきてたのに、また逆戻りだ」
 ふわり、と動けないおれを横抱きにすると、テントはおれを部屋まで運んでベッドに寝かせた。
 久しぶりに見たその悔しいくらい整った顔は、なんでか悲しそうに歪んでて、こっちまでギュッと胸を掴まれたみたいになった。
「これに懲りたら、触るな、近づくな、なんて2度と言うんじゃねぇ」
 伸ばされた白い手が、熱を持った頬に触れる。とたんに、忘れていたはずの感覚が甦って、ゾクリ背筋が泡立った。

 直接肌に触れられただけで、だよ? それだけで、5日かけてようやく忘れたことを思い出しちゃうなんて…。

 どれだけ自分がこいつに与えられる快感に捕らわれているのか、思い知らされた気がした。
 逃げ出せるものなら今すぐにでもそうしたい。けど、この病に侵された身体は言うことをまったく利いてくれなくて。
 抵抗もできないまま、冷たい両手がおれの頬を包み込んだ。

 …………なん、で…?

 なんで、それを待ってたような気がするんだ? これっぽっちも待ってなんかいないはずなのに。
 これ以上触るな!! お前に溺れたくなんかないんだ!!!

「……やっ…い、やだ……さわ、るなっ…うっ……ゲホッ、ゲホッ…ゲホッ!!」
 半ばパニック状態で首を振っていたからなのか。また変な咳が出て止まらなくなった。
 一瞬テントの手が離れたのをいいことに、おれは胸を押さえて丸くなる。その間も咳は止まらず、反動で生まれる痛みが全身に走る。
 チッ、と舌打ちしたテントは、ベッドのスプリングを軋ませておれの両側に手を置いた。逃げたくても、止まらない咳のおかげでこれっぽっちも動くことができなくて。
 おれの両手首をそれぞれの手で掴んだテントは、その身体を使っておれをベッドの上に縫い付けた。
「大人しくしてろ…」
「ゲホッ…や…だっ、ケホッケホッ…」
 何でお前の方が辛そうなんだよ! 思わずそう言ってやりたくなるような顔したこいつは、首を振って嫌がるおれの顎を捉えると…
「やっ………んん…っ」
…その冷たい唇でおれのそれを覆った。
 同時に身体の奥から湧き出す快感に、自然と口が開いてしまった。当然とばかりに差し込まれる舌は、乱暴におれの中を探ると、おしおきと言わんばかりにおれの舌を甘噛みした。
「くぅん」
 意識せず喉が鳴って、羞恥に顔が染まる。それでも執拗な攻撃は止まることがなくて。
「んあっ……」
 ちゅ、と音を立てて開放されたころには、病気のせいでなく身体に力が入らなくなっていた。
 おれに馬乗りになりながら優しく頬に触れるテントは、苦々しく顔を歪める。

「俺に触れられんのが嫌なら嫌で仕方がねぇ。だがな。お前の病を治すにはどうしても触れなきゃなんねぇんだよ」

 な…に? それって、どういうこと?

 快感に酔った頭ではそれ以上考えることは難しかった。
 そうやっておれがボーっとしているうちに、制服のブレザーを脱がし、白いシャツのボタンを外される。
 抵抗を忘れているのをいいことに、あの冷たい指がおれの胸に触れた。

「や、だ……や、やぁぁ――――――!!!!」

 気持ちがいいとしか感じられないその感触に、おれは叫び出していた。
 急に暴れ出したおれの手を再び拘束したテントは、
「嫌でも我慢しろ。じゃなきゃ死ぬぞ」
そうおれの耳元で言い捨てると、おれを酔わせた舌で首筋をなぞった。
「ひっ…や……や、だ…・…やだっ」
「お前を助けるために、どうしても必要なことなんだよ」
 ゾワゾワとそこから生まれる快感が全身の肌を更に敏感にさせるのか、段々と下がるそれが立ち上がっていた乳首を捕らえた瞬間、びくりと身体が跳ね上がった。
「ひあぁ!!!」
 唇で覆い、音を立てて吸われ。すっかり濡れそぼったそれを空気に晒されたと思えば、舌先ではじかれ。歯を立てられた後でこれでもかというほど優しく舐められ。
「あぁあっ…ん、あぁ……ゃあっ」
 いつの間にかおれの口からは、自分では止めることのできない嬌声が零れていた。
 唇だけじゃない。ひやりとした冷たさをもつその手指も全身を滑っていく。
 脇腹を撫でられその感覚に身体を震わせれば、あやすようにキスを与えられた。快感しか追うことのできなくなったおれは、未だに白いスーツを着たままのテントの首に手を回す。
 縋りつくおれの胸の飾りを片手で慰めつつ。もう片方の手で器用におれのベルトを外したテントは、下着ごとズルリとズボンを脱がせた。

 ふるり、あらわになったソレは……もう既に首をもたげ、嬉しそうに雫を垂らしていた。

「あぁあっ!!」
 内腿を撫で上げた手の平に優しく包み込まれ、いつの間にか開放されていた口から声が上がった。
 自分で慰めるときとは比べ物にならない快感に、思わず腰が揺れる。
「やぁっ……いぁっ…ひぁぁ…」
 握りこむような形で上下に揺すられ。立てた親指で亀頭をグリグリと刺激され仰け反った。
 気持ちよすぎて自然と滲み出した涙をテントの冷たい唇に吸われ、目を眇めた。そのとき、反対の瞳に映った顔があまりに苦しそうで、ズキリと胸が痛む。
 けど、それは一瞬で。
 つぅっと裏筋を撫で上げられてとろり、と自身から新たな蜜があふれ出したのがわかった。
「あ、あ、あっ、も…やあぁ…」
 段々と追い詰める手のスピードが上がり、押し寄せる快感に背をしならせる。と、突き出された胸の突起を口に含まれ、キュッと歯を立てられた。
 ビクリと手の中のものが震える。

「あぁぁ―――――っ!!!」

 同時に溢れ出す生温かいものが、自分の腹を汚した。
 中に溜まっていたもの全てを絞り出すようにしばらく動いていた手は、そのしつこさが嘘のようにあっさりと離れた。
 同じように力の抜けたおれの身体を引き剥がしたテントは、ギシリ、とスプリングを軋ませながらベッド脇に腰を下ろす。
 快感に霞んだ視界に映ったこいつは、おれの放ったもので濡れた右手を無表情で舐め上げて…。それが妙に艶かしくて、まだ心地よさの残る肌が粟立った。
 けど、それもこの言葉を聞くまでだった。

「少しは楽になったろ? わかったら大人しく俺のものになっとけ」

 何かがおれの心を傷つけた、気がした。

 確かに、テントの言うように咳が止まっていた。身体のだるさも…射精の倦怠感以外の他には感じなくなっていた。
 けど、胸を抉られた言葉のおかげで、思い出した。行為の途中で告げられた大事なことを。
「…………に……って…」
「あん?」
「…お前のものになるって…そういう意味だったのかよ! それなら先に言えよ!!」
 頭上に合った枕を投げつけながらそう叫ぶと、それをしっかりと受け止めた男はため息を吐いて肩をすくめる。
「言えば抵抗しなかったって?」

 きっと…それでも抵抗したと思う。でも、あの“約束”は病から助けるためのものだったっていうのがショックで。

「ああ!!!」
 おれは勢いでそう言い捨てていた。とたんに、今まで無表情だったテントの顔が怒りに染まる。
「バカかお前!!! そんだけなわけねぇだろっ!? お前との“約束”を守るために俺は……」
「“約束”?」
 思わず聞き返したおれの言葉にハッとしたこいつは、唇を強く噛んでそこまで出ていたはずの言葉を飲み込むと、最中に見せたのと同じ苦しげな表情を見せた。

 それを見たら、何か、声をかけなきゃいけないような気がした。
 けど、おれの喉からは何も出てこなくって……。

「……っ、知るか!!! しばらく1人で苦しんでやがれ!!!!」

 そう叫ぶと同時に、テントはおれの前からふわりと消えてしまったんだ。

- continue -

2013-11-23

1日でこれだけ書くとは…今思えばよく頑張ったね、と自分に言ってやりたいです。


屑深星夜 2011.4.23完成